シーランド公国(英語:Principality of Sealand)を知っていますか?
なんと人口が4人しかいないイギリスの南東部の海に浮かぶ公国です。
シーランド公国とはどんな場所なのか調べてみました!
シーランド公国の歴史
第二次世界大戦中に、イギリスは沿岸の防衛をするため、イギリスの近くの海上に4つの海上要塞を建てました。
しかし、戦争が終わると、その海上要塞は廃墟となったようです。
そこに、パディ・ロイ・ベーツという一人の男が現れます。
1965年、パディ・ロイ・ベーツは海上要塞の一つ「ノック・ジョン・タワー」を占拠し、
要塞に残されていた軍のラジオビーコンを使用して、ラジオの海賊放送局を開業しました。
海賊放送は犯罪なので、パディ・ロイ・ベーツは罰金の支払いを命じられました。
しかし、パディ・ロイ・ベーツは他の海上要塞「ラフス・タワー」に移動して、そこでまた海賊放送をしようとし、ラジオ放送を禁止されました。
そこで、パディ・ロイ・ベーツは「ラフス・タワー」の独立宣言をし、シーランド公国という国家を建国したのです。
これがシーランド公国の始まりです。
シーランド公国はイギリスの領海の外側にあったため、イギリスの裁判所の判決は
パディ・ロイ・ベーツは「イギリスがシーランド公国を認めた」と解釈し、
1975年には憲法・国旗・国歌も制定しました。
シーランド公国は正式な国ではない?
国際法では国として認める上での必要条件として、領土を持っていることをあげています。
ここでいう領土とは、島または大陸の全部または一部のことです。
そして、国連海洋法条約では、島と呼ぶ条件の一つとして、自然に形成された陸地であることをあげています。
シーランド公国は自然に形成されたものではないため、どこの国からも正式な国だとは認められていないようです。
首都名は国名と同じく、シーランドです。
シーランド公国の政治活動は?
シーランド公国の政治体制は、立憲君主制です。
立憲君主制とは、君主(王、プリンス)が政治をするものの、
憲法によって君主の権力が規制される政治体制のことです。
通貨は「シーランド・ドル」という独自の通貨を使用しています。
固定為替相場制を導入していて、シーランド・ドルはアメリカ合衆国ドルと常に等しい価値となっているようです。
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